S#arp(シャープ)
 
2人の女性ボーカルがしのぎあう極上K−POP


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動画
(提供:54mphさん
demousonandayoneさん)


                                     
1集‘YES’
1集‘LYING’
2集‘tell me,tell me’
2集‘近くに’
3集‘うまくいったわ’
3集‘それでもいいの’
4集‘Sweety’
4集‘百日祈祷(ペギルキド)’
4.5集‘私の唇、温かいコーヒーのように’
4.5集‘Kiss Me’
5集‘涙’


S#arp(シャープ) 

 シャープは2人の女性歌手がリードをしのぎ合う極上のK−POPを歌ったグループで日本人が韓国文化に急接近した03年『韓流ブーム』以前に存在したK−POPを語る上で重要アーティスト。
 グループの成り立ちは、まず事務所に街頭スカウトされその後ルーラのイ・サンミンのオーディションに合格した高校時代オーストラリア長期留学の経験があるイ・ジヘ(18)。次に高2の頃から衣類メーカーの専属モデルでこれまたサンミンのオーディションで抜擢されたソ・ジヨン(17)。この歌姫2人を中心に、あとに『UP TOWN』4集に合流するラッパーJohn Kimことキム・ヨンジン(20)とイ・サンミン譲りのラガラップ、チャン・ソッキョン(18)の男性人2人に女性ラッパー、オ・ヒジュン(19)の5人編成でスタートを切った。
 グループ名は英語で“鋭い,利口”という意味と音楽記号#の“半音上がる=目立つアイドル”という2つの意味を持たせ『シャープ』と命名。シャープは当時ダンス歌謡で不動の地位を築いていた『ルーラ』のリーダー、イ・サンミンが先にデビューさせた『DIVA』に続き、始動したプロジェクト第2弾で、当時流行っていたヒップホップ、R&B、ファンキーを上手く反映させたアルバム
@を98年発表。リーダー曲‘Yes’は本格HIP HOPと歌唱力のある歌がせめぎ合う今聴いてもゾクゾクするほどカッコイイナンバーでブレイクでのオ・ヒジョンがマシンガンRAPでいい味を出している。MVではアングラ派RAPグループの『UP TOWN』先輩『DIVA』も特別出演しデビューを祝福している。いきなり‘Yes’がベスト10ヒットし、後続曲‘LYING’も同水準でヒット、シャープは新人にしていきなりヒットチャートの常連となり2曲目の後続曲‘美’まで1集活動を広げた。
 しかし、その間元E&C
で米国NY出身の美形ラッパー『クリス(17)』がグループに参加、混沌としたバンド内で疲労からオ・ヒジュンが脱退、リーダーのジョンも1集活動終了後、なんとグループから退いてしまう。

→シャープ1集写真館

 99年10月人気が上昇気流のなかなんとか態勢を整えるため残った4人のメンバーに新しくダンスに優れた女性ラッパー『ソリ』が加入、スタート時と同じく5人編成で約1年ぶりに発表された
Aで再スタートを切る。このセカンドアルバム、グループ創案者であるイ・サンミンはすでにプロジェクトから抜けておりその穴埋めに様々な作曲家が起用されているもののバラつきどころかアルバム全体に統一感があり1集と同タイプ、高水準で大衆性(ポップさ)を加味した楽曲が並ぶ。
 リーダー曲
‘tell me,tell me’はダンスミュージックにアラブ風メロディが乗りそこに3人のRAPが交錯する世界のどこへいっても聴けない最高のミクスチャー音楽で72年生まれの若き作曲家「パク・クンテ」の手によるもの。‘tell me〜’は今までで一番のヒットとなりSBS人気歌謡で1位頂上決戦まで躍り出た。パク・クンテとグループはその後も解散までタッグを組みヒット曲を連発、彼が現在『希代のヒットメーカー』と騒がれるようになったのもシャープとの二人三脚がきっかけだったといえる。余韻が残る中、開始された後続曲‘近くに’は一転可愛いイメージにチェンジし冬の期間、暖かく活動しヒットを飛ばす。2集も前作同様、2曲目の後続曲‘For You’まで活動期間を延長した。2集活動終了後、ソリはメンバーとソリが合わず(笑)学業専念を表立った理由に脱退してしまう。

→シャープ2集写真館

 00年3集
Bは、8月というすこし早めのカムバックを果たしメンバーの追加はせずイ・ジヘ、ソ・ジヨン、チャン・ソッキョン、クリスの4人編成のまま活動『男性2人女性2人』という構図がシャープのイメージとして定着する。リーダー曲‘うまくいったわ’はディスコスタイルを発展させたファンキーなポップチューンでソ・ジヨンのスカートにスリットが入った大胆な衣装とメンバーの日焼けした肌など、グループは『アダルト』をコンセプトにできる段階に入った。‘うまくいったわ’はカムバックとともに急上昇、いとも簡単にチャート1位を獲得「すでにスターである」という事実を見せつけた。後続曲のバラード‘それでもいいの?’はMVにアーチェリー金メダリスト『オ・キョムン』が特別出演して話題に。その他、カムバック時に歌われた‘分からないわ’やABBAのヒット曲とやや同音異曲‘ダンスクイーン’など往年のディスコサウンドをスピードUPし復古させた作品群が並ぶ。
 なぜか
‘うまくいったわ’1位獲得後の動きが目まぐるしく、3集活動を早期に終了、あれよあれよという間に45日という短いスタンスで翌年01年2月には『4Ever Feel So Good』Cで4集カムバックを果たした。周囲を驚かせながらもパク・クンテ作、韓国歌謡お得意のパラダイス系ラブソング‘Sweety’でまたもやTOPに輝く。そして間髪いれずアッパービートの‘百日祈祷(ペギルキド)’で後続開始、とどめを刺すはずが、メンバーの負傷が相次ぎ(やけど・足打撲など)春過ぎのドリームコンサートまで4人が揃っての姿はTVから消えた。結局4集の活動は実質、短かったがリリースの間隔が早かった2つのアルバムを2枚組・連作と考えれば納得がいくかも。
 さてソテジ・ワ・アイドゥル以降のBIG歌手なら1年は準備期間を設けカムバックするのが通説なところシャープはやや仕事のし過ぎでまさかの2連続半年後の、同年11月
D4.5集『Flat ♭』で活動を再開する。このアルバム、スペシャルアルバムとして位置付けられるが『シャープ史上最も完成された最高傑作』といえるだろう。パク・クンテが初めて全編プロデュースを受け持ちオーケストレーションと今作初めてチャレンジするソ・ジヨン(二重に大変身!)のRAPが心地よい‘私の唇温かいコーヒーのように’はジュエリー2集‘Again’へ開花するパク・クンテの作曲の妙技を十二分に堪能できる名曲(チャート1位)。
 その他、後続の
‘Kiss Me’もすでに純度の高いPOPSにROCK、HIPHOPが調合され魔法のナンバーへ。アルバム全体が前作に比べテンションが下がりすっきりした印象から『#から♭を足し0に戻る』という意味づけのアルバム名がなんともシャレている。しかし、これが散る前の花の美しさだったとは。
 02年9月、今回はまるまる1年の準備期間のもと、5集
E『STYLE』を発表。しかしシャープのメンバー間の関係は最悪なものになっていた。ジャケやライナーの写真を見て気づいた方はなかなかなものでグループの対立は『イ・ジヘ、チャン・ソッキョン』VS『ソ・ジヨン、クリス』へ発展し写真も別撮りの合成になっていた。パク・クンテが全編プロデュースを引き受けたもののレコーディングには頭を悩まされたであろう。1曲‘変身’でペンをとっているだけでしかも編曲を他に委ねておりアルバム制作を途中で投げ打ったことが推測できる。リーダー‘涙’はパク・クンテではないイ・ヨンミン作曲のグループには珍しいKOYOTE調のダンス歌謡で、いつも通りカムバックを果たした。
 
‘涙’がチャートを急上昇する矢先の10月、とうとう事件が起きる。エスカレーターにおいて些細なことから口論になりイ・ジヘとソ・ジヨンが髪の引っ張り合い、殴った殴られたの騒動に。この時点では内輪だけの問題であったがKBSミュージックバンクのリハーサル中、ソ・ジヨンが帰ってしまい、いよいよグループの活動さえも続けられる状態ではなくなってしまった。グループは活動半ばにして、異例の『イ・ジヘ側』と『ソ・ジヨン側』個別の号泣釈明記者会見の場が設けられあっけなく終止符を打った。
 ワールドミュージックは次作のアルバム用にすでにレコーディングを始めており
‘KNOCK’‘そうするの’の2曲の未発表曲は03年シャープ初めての2枚組ベストFで収録された。
 その後のメンバーの動きとしては、まずイ・ジヘは3年後の05年の5月、ソ・ジヨンも同年10月それぞれソロデビュー、クリスはクリストファーとしてRAPアルバムを発表(何度も検閲にひっかかり発売日が延期された)。チャン・ソッキョンは意外にも演技に力を入れ米国で1年間演劇とミュージカルを学び、帰国後06年反転ドラマやMVなどで俳優デビューしている。
 嬉しいことに08年10月、ソ・ジヨンとイ・ジヘはSBS『チョルチンノート』で6年ぶりに一緒にTV出演した。2週連続で放送された二人の和解編はより本音で語るため田舎のペンションへ1泊2日の旅行を敢行。ソ・ジヨンが神妙な面持ちで「あの当時はお互い違っている点を個性として認めることができなかった」と泣きながら語り、05年イ・ジヘが過労で倒れた際も真っ先に駆けつけたソ・ジヨンではあったが今回マスコミを通して、公共の場で初めて2人の和解が実現した。チャン・ソッキョンも激励メールを送り花を添えた。
 とこう駆け足で彼らの歴史をたどったわけが、客観的にみて解散の要因はまとまった休暇をとらせなかった無茶なマネージメントがいつも行動を共にするメンバーへストレスをぶつけてしまう結果となったことと、今までひとつにまとまっていた4人が5集の急激な音楽スタイルの変化にともなってメンバー間で賛否両論となりそれぞれ個人が求める音楽性が違ってきていることを浮き彫りにしたのかもしれない。
 しかしこれだけは言える。気がきついと噂されたソ・ジヨンも、ずぶといと噂されたイ・ジヘも、この2人あってのシャープ。『私こそリードボーカルよ』という2人のせめぎあい、気迫がグループにいい緊張感をもたらし、K−POPの名曲が沢山、彼らによって生み出されたのだ。

 
 

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