パク・チニョンはご存知の通り、非常に英語が堪能で、英語圏での活動にも精通しており、米国現地で白人・黒人歌手のプロデュースや、しいてはそれ以前から現地の大学で本格的な音楽理論を学んでいるいわばプロフェッショナル中のプロフェッショナル。そして韓国語(ハングル)と英語の語尾をmixして韻が踏める作詞法も彼のなせる業でもある。今作では“hello”と“(チョウム)ウロ=初めて”“ティロ=後ろに”といった具合。
そんな彼の尊敬する歌手は、唯一無二の存在であるマイケル・ジャクソンだった。少ないコード展開で多数のリズムやメロディが混ざり合うJYPミュージックの起源であるMJの音楽は、そのまま日本よりも的確にKポップに吸収され取り込まれていることは、韓国市場のヒットソングをみれば一目瞭然。
そんな中、彼が新しく試みたのはワンダーガールズの二番煎じ的なサウンドアプローチではなくJAZZとファンキーをよりR&Bに加味したサウンドだという。この事はメンバーにも知らされており、それがあったせいか不思議と大型新人としての気負いが少なかったとメンバーは語る。ワンダーガールズをはじめ諸先輩方と方向性が違うと。
しかし、私が聴いたところではワンダーガールズの次期シングルでも遜色ないJYPワールドが繰り広げられたこの‘Bad Girl Good Gir’、今までより斬新に何か変わった気が私はしなかった。
だから、申し訳なかったがデビュー時の7月には4minuteのスターダムへの進行状況がやや停滞していた先入観からか、勝手にこのMiss Aも一筋縄ではスターになれないだろうと、たかをくくっていた。本当に申し訳ない。しかし、この歌は、実は底知れないパワーを持っていた。
発売されるやいなやいきなりチャートの上位に食い込み、そのままあっさり1位を獲得してしまったのである。
なぜ、大物歌手でごった返しているKポップチャートで、この新人の彼女達があっさり1位になったのか?その理由というか、ヒットの要因はなぜだろうと私的に考えてみた。まずはその楽曲。歌詞の内容は「私を見た目だけで悪い女だと決めつけているくせに」という少々説明に苦労するが、自分自身の本質も愛してくれない男性は最低だ、私はそこまでわかってくれる男性を探すわという、なんとも力強い現代女性の意思表明ソング。
実はこの‘Bad Girl Good Gir’、個人の余談になるが、イントロが流れてくるだけで泣きそうになる。これって私だけだろうか?この歌の持つ偉大さは、男性女性に関係なく、今の個人主義的な社会に自分を見つけられない人の心を代弁をしてくれてるようにもとれる。「私のことをあなたは本当はわかっていない」という対人関係で人間誰しもがかかえる永遠の深いテーマを最高のメロディとリズムにのせ、激しいビートで魂に訴えかけてくる強力な歌だといえば大袈裟か。