Miss A(ミスA)
 
ワンダーガールズ、4minuteに続くJYPエンタ大型女性新人グループ
BIO


Bad But Good』('10) 



‘Bad Girl Good Girl’MV


‘Bad Girl Good Girl’Stage



フェイ


ジア


ミン


スージー









 miss A(ミスA)

 また大きな星が輝きはじめた。彼女たちの名は『MISS A』。2010年の7月に‘Bad Girl Good Gir’で鮮烈なデビューを飾る。
 メンバーは、小学校6学年の時パク・チニョンの英才プロジェクトを通じて抜擢され約7年の練習生生活(04年にはJYP USA留学生として米国へ渡る)を送った
ミン【MIN】(19)、07年中国の広州で伝統舞踊学校に通っているところJYP関係者にキャスティングされたフェイ【FEI】(23)、同じく中国の湖南省出身で中国JYPオーディションを通じて抜擢され3年間韓国でトレーニングを受けたジア【ZIA】(21)、09年『スーパースターK』光州2次オーディション現場で現所属事務所によってすぐスカウトされグループには最後に合流し、先輩のお姉さん達の実力に追いつくため倍以上の努力をした末っ子のスージー【SUZY】(15)という4人組。






 これからの時代にふさわしく中国人2人を擁し、アジア市場をも視野に入れた展開をはかるJYPエンターテイメント。





 知らない方のために一度おさらいするが、パク・チニョンという優れた作詞作曲家がプロデューサー業に転じ(自己もアーティストとして活動する)、99年ごろから男性アイドル『god』、『ピ(Rain)』と大当たりし、2007年第2次ガールズブームの発端となった『Wonder Girls』の‘tell me’を彼が生み出したことによってフックソング(中毒性のある覚えやすいリフレインが売りのナンバー)が一大旋風を巻き起こした。
 続く男性アイドルでもBIGBANGの対抗馬として頼もしく育った『2PM』とバラードタイプの『2AM』を送り出し、09年は2PMが年末の賞レースを独占した。こういう藤原道長状態のパク・チニョン率いるJYPエンタではあるが、彼の凄いところはその貪欲なまでの向上心。
 その後も『4minute』というワンダーガールズの妹分的なグループを09年に送り出す。そして今回、10年にデビューした
Miss Aだ。





 パク・チニョンはご存知の通り、非常に英語が堪能で、英語圏での活動にも精通しており、米国現地で白人・黒人歌手のプロデュースや、しいてはそれ以前から現地の大学で本格的な音楽理論を学んでいるいわばプロフェッショナル中のプロフェッショナル。そして韓国語(ハングル)と英語の語尾をmixして韻が踏める作詞法も彼のなせる業でもある。今作では“hello”と“(チョウム)ウロ=初めて”“ティロ=後ろに”といった具合。
 そんな彼の尊敬する歌手は、唯一無二の存在であるマイケル・ジャクソンだった。少ないコード展開で多数のリズムやメロディが混ざり合うJYPミュージックの起源であるMJの音楽は、そのまま日本よりも的確にKポップに吸収され取り込まれていることは、韓国市場のヒットソングをみれば一目瞭然。
 そんな中、彼が新しく試みたのはワンダーガールズの二番煎じ的なサウンドアプローチではなくJAZZとファンキーをよりR&Bに加味したサウンドだという。この事はメンバーにも知らされており、それがあったせいか不思議と大型新人としての気負いが少なかったとメンバーは語る。ワンダーガールズをはじめ諸先輩方と方向性が違うと。
 しかし、私が聴いたところではワンダーガールズの次期シングルでも遜色ないJYPワールドが繰り広げられたこの‘Bad Girl Good Gir’、今までより斬新に何か変わった気が私はしなかった。
 だから、申し訳なかったがデビュー時の7月には4minuteのスターダムへの進行状況がやや停滞していた先入観からか、勝手にこの
Miss Aも一筋縄ではスターになれないだろうと、たかをくくっていた。本当に申し訳ない。しかし、この歌は、実は底知れないパワーを持っていた。
 発売されるやいなやいきなりチャートの上位に食い込み、そのままあっさり1位を獲得してしまったのである。





 なぜ、大物歌手でごった返しているKポップチャートで、この新人の彼女達があっさり1位になったのか?その理由というか、ヒットの要因はなぜだろうと私的に考えてみた。まずはその楽曲。歌詞の内容は「私を見た目だけで悪い女だと決めつけているくせに」という少々説明に苦労するが、自分自身の本質も愛してくれない男性は最低だ、私はそこまでわかってくれる男性を探すわという、なんとも力強い現代女性の意思表明ソング。
 実はこの
‘Bad Girl Good Gir’、個人の余談になるが、イントロが流れてくるだけで泣きそうになる。これって私だけだろうか?この歌の持つ偉大さは、男性女性に関係なく、今の個人主義的な社会に自分を見つけられない人の心を代弁をしてくれてるようにもとれる。「私のことをあなたは本当はわかっていない」という対人関係で人間誰しもがかかえる永遠の深いテーマを最高のメロディとリズムにのせ、激しいビートで魂に訴えかけてくる強力な歌だといえば大袈裟か。


 あと、もちろん4人の個性的なキャラクターも大きな要因だ。それぞれがぶつからず個々が才能を発揮できる
Miss AはメンバーがA型(ミン)、B型(フェイ)、AB型(スージー)、O型(ジア)とそれぞれ4人とも血液型が違うという面白い組み合わせで、『2NE1』と同じくメンバーの年齢さも極端に10歳離れているという、最近では当たり前になりつつある年齢差無視、才能重視の傾向は評価したい。
 最後に、すこし辛口であるがデビュー3ヶ月前にメンバーが顔を揃えたというインスタントなグループ結束期間。それぞれは準備に長い年月を費やしてきたのだろうが、3ヶ月でのグループ結束は、そのまま大スターへの風格を後押ししてくれるか、つまりは吉と出るか凶と出るか今後が非常に楽しみである。





 7月第4週のm-net『Mカウントダウン』で初の1位を獲得し、倒れこむように嗚咽し感激した
ミンちゃん。中学1年から単身海外へ留学させられた時期を含め、誰にも計り知れないその7年の苦渋が、成功によって一気に報われた素晴らしい瞬間だったに違いない。


 そして、中国進出を考えていますか?という質問に「韓国は狭いでしょ?」と笑ってみせた彼女達が印象的だ。まさに
ミス・アジア
 韓国と中国と米国が、言葉の壁を越えて、ジャケットの三角形のように結ばれていくようだ。
 

 
Miss A、パク・チニョンさんをはじめ、すべてのKポップ歌手はいつも真剣に世の中と戦っているよなあ。その姿に、私も共鳴し頑張らなくてはと切に思う。

 



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